その1『CB90』
画像追加2022年2月27日

                                                                                提供:T.Oさん

1958年7月ホンダはその前年発売した250ccOHCツイン、ドリームC70のダウンサイジング版といえる125ccツインのベンリイC90を発表、発売しました。当時おそらく市販車で世界最小といえた125OHCツインのC90は250cc並みの11.5馬力の動力性能で実用のみならずバイク黎明期のスポーツファンにも大いに好感を持って迎えられました。

かねてよりの社運を賭けた挑戦である世界GP、マン島TTへの参戦を翌年に控えたホンダはこのC90をベースに国産車初のスポーツ(スーパースポーツ)バージョンを作ります。おそらく後の正式市販車CB92同様ハイコンプピストンを組み動力性能を上げたであろうCB90は58年の浅間クラブマンレースに参戦したRC90レーサーの片ハブブレーキのフロント19インチホイールなどを装備した姿で1959年初頭のMC誌やO誌に「発売」の発表がされます。後の関連誌にも「少量が発売された・・・」と屡々記載されますが管理者は『発売されていない。』と考えています。掲載の左側面以外に左斜め前方からの同一車体の画像が残っているのみで他の個体のものと思われる画像が一切ないこと。固定方法の怪しいフロントフェンダー、標準車から移設しただけで空を向いているナンバーステー/テールランプ、消音機能の期待できないメガフォンマフラー装着、タンクのフュエルコックやフィードチューブの無いことなどプロトかモックの域を出ない姿だからです。
尚、添付の左斜め前方からの画像でそのシリンダーヘッドがC95の150cc用を装着しているのがわかります。

つい最近BS誌4月号の中に『ホンダのH氏がコレクションホールの鈴鹿時代にCB90を仕上げた。』とありますがコレクションホール展示車または所蔵車にCB90がありますか?ご存知の方連絡ください。
2004年6月13日 K
2010年1月2日 二箇所加筆
2020年6月13日左斜め前画像追加

2022年2月27日
付き合い40年以上になる古いバイク友達のTO君から「こんなものが出てきたよ」と譲ってもらったのが上段に追加した当時物の『CB-90』B5版パンフレット。
管理人当方43年超になるCB92趣味で幾つもの珍しいパーツや資料を見てきましたがこんなに凄い紙物(カミモノ)資料を見たのは初めてです。
'59年2月にはセル付きCB92が出ますので恐らくその前月1月に発表してパンフレットを配布し予注も得たでしょうが実納品はセル付きCB92だったのではないでしょうか。
それを思わせるようにスペックも固まっていなかったのか裏面の始動方式の項に『セルモーター式(キック式併用)』とCB92の仕様になっています。
他に面白い点ではCB92でも'60年式になってからしかオプション対応できなかったタコメーターがレース用に記載されていることです。
管理人当方にとって表紙は第三のCB90画像ですが相変わらずこれも左側で右側は現れません。「タコ取り出しヘッド周りが纏まらなかったのかな」と想像しています。
既にご存知のメンバーさんには何のこと無いものですが取り急ぎ「多くのメンバーさんに見て頂こう」とアップロードします。
(修正の不正確なオリジナル画像個所を改めましたので日付けとベンリイSSオーナーズクラブ゙の頭文字を入れておきました。)

2023年10月27日
'59年のカタログ中の記載からCB90には125を示すベンリイの呼称を使わなかったようなので右下の画像中から同ロゴを削除し「125」を加えました。


本年(2014年)1月にS8BMW02さんから「CB90の製作実績は無し。」と情報を頂きました。「イベント用を含めたCB92複数台とCB95のみ。」とのこと。10年目のサイト、ページ情報の修正にご協力いただきありがとうございます。
2014.07.26


次回は『CB92プロトタイプ』


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