ハンドル レバー

CB92に使用されたハンドルレバー(ブレーキレバー、クラッチレバー)にはレーシング用Y部品を除き三種類が確認できます。

初期のスモールエンド型(CB925205/CB925206

中期のボールエンド型で背面に補強リブのあるもの。(CB925205A/CB925206A

後期、CB72用が共用となりこのリブの無い形状のものです。CB725205/CB725206

 

過去を振り返る為に重要な最終1967年版パーツリスト (S42/3)の記載には統合が多く誤記も見られ適用時期が判然としません。

レバーそのものの図は変わらずとも番号は中期のボールエンド型に統合されてあたかも最初期から使用されていたように記載されています。パーツリスト中で互換性のある安全な改良型の番号への統合はメーカーとしては常識的なことでしょう。

初期型からボールエンド型レバーへの変更時期は61年中期、号機#1101896からではないでしょうか?

上出のパーツリストにはレバーブラケットとしても最初から改良型のCB925207A/5208Aが使用され、この号機から次に開角度の違うY部品のブラケットCYB925207/5208が使用されたように記載されています。Y部品を一般部品に適用するのは極めてまれなことです。この箇所は誤記ではないでしょうか?初期型の番号の記載をやめて、適用時期がずれて記載されているように思われます。初期にブラケットとしてCB925207/5208が存在していますからその後に使用されたのが改良型CB925207A/5208Aではないかと思われます。

レバーはこの時期に自動車保安基準14条、車枠の規定の「鋭い突起を有し他の交通の安全を妨げる恐れのあるものでないこと。」に準拠しレーシングY部品と同じボールエンド型に変更になったと当方は推定しています。以前の3ボルトハンドルクランプ同様、初期部品を廃番とし安全な後期型のみの記載としたと思われます。

部品の共用、統合の目的で63年中期に号機#3102865からレバーもブラケットも量産上位機種でありレバー比の違うCB72用を使用するようになり以後レバーとブラケットはその組み合わせでないと互換性がありません。その直前にスプリングで回転止めした十字手裏剣のようで戦闘的な形のケーブルアジャスターCB925221もツーリング志向の強い小型で手回しロックリングの付いたCB72CB725221に変更になっています。

画像中に示しますミラーステー用のボスの無いブラケット左右が存在します。対米輸出車CA95,CA72等にCB92Aのレバーとの組み合わせでこのブラケットCA725207A/5208Aが使用されています。

CB92初期に左クラッチ側レバーブラケットにはこれと同じくミラー用ボスの無いブラケットCB925208が使用されていますが上のCA725208Aとどのように違っていましたでしょうか? そもそも初期レバーブラケットCB925207/5208からCB925207A/5208Aへの変更がどのようなものか?仮に左側はミラーステー用ボス付きとなったとして、はたして右側はどのようなA型への変更だったのか詳細と理由がわかりません。

ミラーステーのボス部端面が長円で面積が広い、また各所の稜線の強い不思議な形状の右レバーブラケットがクラブメンバーの車体に確認できます。しかしこれからの変更が部品番号の変更に当たるとは思えにくいです。前期・後記あるいは初期・中期のレバーブラケットの違いについてはメンバー諸氏からのご意見、指摘、投稿を待ってのちの機会に取り上げましょう。


2012.12.09 K


次回は『フロントクッションアッパーボルト』


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